解除について

相談内容 

鳥取・40代女性
宅建業者自ら売主で、買主は非業者、仲介業者無し、
現状有姿による引渡しという不動産売買です。
「手付の性質」については、契約書上では特別な記述はありません。
「買主が、契約時に手付金を支払い、残額支払いを引渡と同時に行う
(つまり、中間金支払いという方法は取らない)」ということになっています。
買主の立場で質問いたします。

  契約書には、次の4種の解除について触れてあります。
   ・危険負担
   ・瑕疵担保責任
   ・契約違反による解除
   ・契約解除
  (手付解除という表現がなされていないで、
   契約解除と表現されています)

「契約解除」の条文は、次のような内容になっていました。
 相手方が履行に着手するまでは、契約の解除ができる。
この解除の場合、買主は、手付金の倍額を支払わなければならない。

また、「契約違反による解除」の条文によると、
「契約違反による解除では、売買代金の20%を
 違約金として支払わなければならない」となっていました。
手付金の額は、売買代金の10%未満です。

次の点について、疑問を持っています。

  1.この売買の場合、売主が履行に着手するまでに
   買主が契約解除をするのなら、
   「手付解除」と解釈できるのではないか?

  2.手付解除と解釈できるのなら、この売買では
   宅建業法第39条が適用されるのではないか?

  3.第39条2項は、
   「手付金を払った側が手付解除をする場合、
   手付金の額を放棄する」と解釈できるのではないか?
   また、第39条3項で、
   「前項の規定に反する特約で、買主に不利なものは無効」
   となっているが、
   「買主は、手付金の倍額を支払わなければならない」
   ということは「買主に不利なもの」ではないのか?

これらの疑問点について売主業者に質問したところ、
「手付解除ではない解除だ。だから、解除する場合は、
買主は手付金の倍額を支払う必要がある」
という答えが返ってきました。
  
「手付解除」と「そうでない解除」の違いについては、
質問したのですが、説明してもらえませんでした。
 
この場合、買主は、
「手付金を放棄(倍額ではなく、手付金の額だけ放棄)しての手付解除」
はできないのでしょうか?この「契約解除」の条文は、有効なのでしょうか?
よろしくお願いいたします。



□■アドバイス

私見を前提に回答致します。
手付金とは、契約成立と同時に、買主・借主から
売主・貸主に渡される金銭その他の有価物のことです。

 手付金には、
   ・証約手付といって契約成立の証拠として交付するもの。
   ・解約手付といって解除権留保の対価として交付するもの。 
   ・違約手付といって違約の場合に違約金として没収する目的で交付するもの。 
   ・成約手付といって契約成立のための要件として交付するもの。
の4種類がありますが、契約書にその内容が記載されています。
別段の定めが無い場合は、手付放棄・手付倍返しにより
契約解除ができる解約手付とみなされます。

特に売主が宅建業者の場合は、ご指摘の通り業法39条に
契約書の内容には関係無く解約手付とする規定があり、
貴方の場合は間違いなく解約手付となります。
  
なお、違約金は、契約書の内容の不履行等の違約行為があった場合に
請求されるものであり、特約条項等に規定の無い限り、
売主が履行に着手する以前の実損の無い解約においては、
請求できないと解されます

■買う→キャンセル・解約・白紙撤回・手付け・違約金
2007/07/17 21:00



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